【高野山真言宗成田山真如院(羽幌本院・札幌分院)】札幌・羽幌での十三参り・水子供養など

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「虚空蔵求聞持行」(こくうぞうぐもんじぎょう)

〈更新日: 2001年12月17日 〉 ※写真が掲載されている場合は、クリックすると拡大表示されます。

 この修行方法は、八千枚護摩(ごま)行と並ぶ密教の難行の一つである。
弘法大師空海は19歳の時、三論宗本山大安寺の大徳勤操から、虚空蔵求聞持法を授けられ、入唐するまでの10年間、あらゆる所で修行した。
虚空蔵求聞法を説くお経には、
「若し人、法に依(よ)ってこの真言一百満遍を誦(じゅ)ずれば、即ち一切(いっさい)の教法の文義(もんぎ)、暗記することを得」と書かれている。(弘法大師空海著書三教指帰から)
 「もしこの法に従って虚空蔵菩薩の真言(ノウボ アキャシャ キャラバヤ オン アリキャ マリボリ ソワカ)を百万遍唱えれば、お経など全ての文言を暗記できる。」
空海の修行は、食事もとらず、水だけの不眠不休の過酷な百日行で、肉体の限界を越えていた。空海は、これを生涯七回行った。
求聞持法を修すことは、お経が示すように空海の頭脳は明晰になり、お経の文言を暗記するに限らず、生命の源にまで達する、壮大な悟りの境地を見たようだ。
その悟りの境地を示す文章が、23歳時の著書「三教指帰」(さんごうしいき)に「谷響きを惜しまず、明星来影す」と書かれている。
この現象の意味は、一般には理解しにくいが事実と言える。
それは、私も同じ求聞持行を行い、現象を体験したからに他ならない。
その現象を私なりに自分の体験から解説する。
 求聞持法を深く修すと、喩伽三昧(ゆがさんまい)の境地に達する。
そこは、素晴らしい醍醐味(だいごみ)、エクスタシー漂う境地で、自分の身が、あたかも自然や宇宙と一体となった空間を感ずる所である。
その瞬間、自分の身に自然や宇宙と共鳴する、実に不可思議な現象が起こる。いわゆる加持感応(かじかんのう)するのである。
この現象が起きると、修行は成功したといわれる。
 弘法大師空海は、大竜ケ嶽で求聞持法を行い、深い境地に入った時、 谷からの響きが、自分の身と周辺を揺るがし、大きな音や振動となって共鳴したといい。
また室戸の岬では、明けの明星が口の中に飛び込み、自分の身と周辺を真っ赤に照らしたといっている。
これと似た現象を、故金山穆詔(ぼくしょう)大僧正など、過去の先人達が残した求聞持行の体験手記にも書かれている。
 しかし、安易な気持ちで求聞持法を行い失敗すると、命を失うとされている。
過去に失敗して命を失った例もたくさん伝え聞く。
密教の難行と言われるゆえんはそこにある
 空海は、この修行から得た法力をもとに、仏教経典の全てを理解し尽くし、先に示したようなあらゆる文化、芸術、医学、工学すらも把握できたのである。そしてこの力が現代日本文化の基礎となっている事実を知る必要がある。

〈注釈〉 八千枚護摩(ごま)行 = 断食を行いながら一日三回の護摩行を九十九日行った後、最後の百日目護摩行に八千本の護摩木を焚く難行。
  百日行 = 断食を行いながら一日一万回の真言を百日間唱える行のこと(空海が行った修行)。
  喩伽三昧(ゆがさんまい) = 修行をして奥深い境地にはいること。
  加持感応(かじかんのう) = 深い境地に達すると自分と自然が共鳴呼応する事。
  醍醐味(だいごみ) = 極上の味わいのこと、別にバターの意味もある。
  明けの明星 = 金星のこと。
  故金山穆詔(ぼくしょう)大僧正 = 元高野山真言宗管長、故七代住職清法師が本山にて随行しお世話していた師僧。

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